ゾンビとUnity

ゾンビネタとUnityでのゲーム制作について綴るブログです。

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ゾンビ祭Part23


ムーンライト・オブ・ザ・デッド [DVD]


原題は The Legend of Moonlight Mountain
2005年のドイツ映画。

予算は推定1500ユーロ。
現在(2015/05/09)のレートだと20万円くらい。
驚愕の低予算。

Moonlight Mountain (2005) -IMDb
http://www.imdb.com/title/tt0768214/

ざっと検索した感じ、映画についての情報がほとんどないです。



この映画をゾンビ映画に分類するのはちょっと抵抗があります。
映画のテーマを無視した邦題に変えたせいで、映画の内容が全く分からなくなってます。
よくあることです。

日本で配給しているのはエースデュースという会社。
ただ、この会社がなければ、私がこの映画を観る機会はなかったと思う。
だから、逆に感謝したいですね。

この映画に出てくるのは、ゾンビという特定のクリーチャーではなくて、闇の世界の住人とか、もっと広い意味を当てはめるべきクリーチャー。
そうなると、単にアンデッド(死にぞこない)と呼ぶのがしっくりきます。

予算が予算なので、役者の芝居、特殊効果、演出などのショボさには目をつぶらなきゃいけません。
ただ、それらを補って余りある斬新な脚本は注目に値します。

ホラー漫画の巨匠ウメズカズオ大先生の定義からすると、この映画はホラーではなくサスペンス。
従って、いくつかの謎があり、最後の方でそれを解き明かすというのが大まかな流れですが、この映画では、
最初にネタばらしをするという斬新な手法をとっています。
最初に種明かしをした上でマジックをやるようなもので、そんなマジック楽しめる?

と言っても、全ての種明かしをするわけではありません。

映画の冒頭に出てくる説明で、登場人物は現実とあの世のはざまにいるということが分かります。
てことは、少なくとも死んでいるということになります。
もう死んでるんじゃ、最初からアンデッドなの?と考えてしまいますが、そうじゃありません。
少なくとも、最初はアンデッドではありません。
また、登場人物達は自分達が死んでいることを知りません

観客は知っているけど、登場人物は知らないという「志村うしろー!」でお馴染みのもどかしさに、耐え続ける必要があります。
このもどかしさを楽しめるかどうかが、この映画を楽しめるかどうかの第二の分かれ道になるんじゃないかと思う。
第一の分かれ道は、超低予算映画のチープさに耐えられるかどうか。

なので、「登場人物が死んでいるのかどうか?」ではなく、「どうして死んだのか?」という謎がテーマになり、その謎を追いかけるという展開になります。

サスペンスと言っても、最後まで分からない謎もあります。

例えば、ムーンライトマウンテンに住んでいる謎の女性については、最後まで分かりません。
彼女自身「自分が何故ここにいるのか分からない。」と言うだけで、やはりそれ以上のことは分からず。

彼女は、ムーンライトマウンテンに迷い込み、右も左も分からず、さ迷っている人をつかまえ、「ここは危険よ。早く逃げなさい。」と親切なアドバイスをしてくれますが、その直後に「ちょっと待って、私の話を聞いて。」と引き止めてくる、高度なボケをかまします。
なかなかのやり手です。

それから、ムーンライトマウンテンに迷い込んだ人達は皆、光の道へ進むか、闇の道へ進むかを選択しなければいけません。
「何故、そんなことをしなければいけないのか?」は分かりません。
光の道が何で、闇の道が何なのかも良く分かりません。なのに選択を迫って来ます。鬼畜のなせる業です。

更に、まごまごしていると闇の住人達が闇の道へひきずりこもうと襲いかかって来ます。
襲われた人はいやおうなしに闇の住人になってしまう。
闇の住人は、マリオブラザーズで時間が経つと頻繁に出現するファイアみたいなもので、早く決着をつけてゲームが終わるようマリオ達を追い立てる役割を担っています。

この仕組みはシンプルですが、よくできていますね。
まさに鬼畜の村、それがムーンライトマウンテン。



監督は、ティモ・ローズ(Timo Rose)。
1977年、ドイツのレリンゲン生まれ。
ドイツでホラー、SF映画を作る一方、ラッパー(ミュージシャン)でもあります。
音楽で使っている名前は、キング・ハンニバル(King Hannibal)。

氏の映画は他のアクション映画やゲームの影響を強く受けているそうです。
例えば、Mutationという映画に登場するキャラクター「ゴールドマン」は、セガのゾンビ・シューター「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2」に登場するカレッブ・ゴールドマンをパク…オマージュしたキャラクター。
ウィキペディアによれば、氏のゴア演出は、アンドレアス・シュナース(Andreas Schnaas) と、オラフ・イッテンバッハ(Olaf Ittenbach)の初期の作品に非常に似ているらしい。

アンドレアス・シュナースは、ゾンビ2001 ザ・バトルロワイヤル、悪魔のえじき(※悪魔のいけにえではない)、食人村カンニバルなどのカルト映画で有名な監督。
オラフ・イッテンバッハは、新ゾンビ、ゾンヴァイア 死霊大血戦などのこれまたカルト映画の監督。
どちらもドイツ出身。
うーむ、カルト映画の監督に「有名」ってつけるのは、ちょっと変だ…。

新ゾンビは、以前、このブログで記事を書きました。

これは酷い神映画
http://bosukete666.blog.fc2.com/blog-entry-211.html



ラジオから流れてくる声の演出は非常に良いです。
不気味さがよく表現できています。

既に書きましたが、この映画を観るにあたって2つの大きなハードルがあります。
私は超えることができたので、この映画を楽しむことができました。

登場人物にイライラしながら観るのも、楽しむの中に入ります。
映画に限りませんが、見る側の感情を動かすことができれば、まずは及第点。
この映画はそれ以上のものを見せてくれるので、高い評価にはならないけど、低い評価にもならない。
そうなると、星3つが妥当かな。

評価 ★★★☆☆
 
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