ゾンビとUnityとUE4

ゾンビネタとUnity/UE4でのゲーム制作についてつづるブログです。

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シナリオ3

RPGツクールの次回作で使う事を想定したシナリオ。
手軽に作れるという理由でRPGツクールとしているが、媒体は何でも良い。
世界観は、心をなくした魔法使いの話、自称勇者と共通。


タイトル どうやって悪魔祓いが生まれたのか

 悪魔とは、あらゆる次元を行き来し、ただ徘徊して人に害を及ぼす。
 人の感情は持たず、人に憑くことはないとされている。
 観測できることが非常に稀であるため、それ以上の資料は存在しない。
 実態は謎に包まれている。

主「悪魔祓いの(主人公の名前)です。」
 「あああ、助かりました。もう、どうすればいいのか…。」
主「話は聞いています。会わせて下さい。」
 「あれは絶対に悪魔です…悪魔がとりついたんですよぉぉぉ…。」
主「まずは悪魔が憑いているかどうかを見ます。時間を無駄にはできません。早く会わせて下さい。」
 「ああ、恐ろしい…こんなことが現実に起きるなんて…神様…。」
主「(これだから年寄りは…。)勝手に探させてもらいます。」
婆「夫とは50年前に出会ったんです、あのころは…くどくどくど」
主「ばーさん以外は静かだな…小康状態か?」
?「ヒィアァァァァー!」
婆「ひぃぃっ!地獄の声が!」部屋の隅にうずくまる
主「地下室の扉はどこです?」
婆「←」うずくまり、小刻みに震えながら、地下室の方を指差す

婆が指差した方へ向かうと、錆びた鉄の扉がある。
?の絶叫は絶えず続いている。

扉は少しだけ開いている。
扉は重く、少しずつしか動かない。
扉が動く度に、金切り声のような音が出る。

地下室から冷気が吹き上がってくる。

主「酷い臭いだ…。」

燭台がいくつかあり、まだ火が着いている。
地下室から上階へ空気が流れ、それに合わせて蝋燭の炎がゆらめいている。

地下へ下りると、絶叫はより大きく聞こえる。
地下室の奥から夫?の絶叫が聞こえる。
何かの金属が、硬い壁や床に当たる音も聞こえる。

主「鎖に繋がれているのか?」

主人公は臆することなく、堂々と歩いて行く。
地面には黒いシミが転々とある。

主「随分と出血しているな…。」

雑に積み上げられたガラクタの隙間から人の足が見える。
足の裏が天井を向いているため、うつ伏せに倒れていることが分かる。
足は微動だにしない。

主「犠牲者か…。」
主「臭いがどんどん強烈になって行くな…。」

袖で口と鼻を押さえる。

壁のように立ちはだかる大きな棚の脇を通り抜ける。
強力な臭気が主人公に吹き寄せ、目を背ける。

主「目が開かない…。」

一際大きな絶叫が聞こえる。

主「!!?」

何か長いものに足首をつかまれる。
足首に巻きついたものが固く足を縛りつけ、身動きが取れない。
臭気のせいで目が開けられず、周りがよく見えず、袖で口を押さえたまま身をよじらせることしかできない。

主「まずい…。」

主人公の前方から、絶えず絶叫が聞こえる。
あまり広くない地下室で反響し、あらゆる方向から声が聞こえてくる。

主「(完全に知覚を奪われた…。)」

心の目の魔法

目を閉じ、意識を集中する主人公。
余計なものは全て見えなくなる。
思念だけが、サーモグラフのように浮かび上がる。

奥にいる絶叫の主、強烈な臭気を放つ何か、足を掴む何かは、まったく反応がない。
主人公の背後から、ゆっくりと接近する何者かがいる。

主「(絶叫、臭い、足を掴む何か…全て魔法で作ったもの?)」
主「後ろにいるのは誰だ?」

背後に向かって魔法を撃つ。

?「うぐっ」

何者かに当たった瞬間、絶叫、臭気、足を掴む何かが消える。
魔力が起こした風圧で、近くの蝋燭の火も消える。

何者かの周囲が暗いため、よく見えない。
何者かへ近寄る途中、火がついている燭台を手に持つ。

明かりを照らすと、悪魔祓いを依頼した婆が倒れている。

主「全部あんたの仕業か。俺をここに誘い込んで殺す気だったのか?」

 家の外で待機していた迷信深い衛兵に全てを報告した。
 彼は恐る恐る地下へ下り、倒れていた老女を逮捕した。
 老女は王都の地下牢へ入れられ、尋問を受けることになるだろう。

魔術大学

広い部屋の壁には全て本棚が取り付けられ、ぎっしりと分厚い書籍で埋め尽くされている。
重厚なデスクにも本が積み上げられ、それ以外にも何かの書類が所狭しと散乱している。
椅子には長く白い髭をたくわえた老人が座っていて、真剣な顔で主人公の話を聞いている。

主「悪魔の存在は確認できませんでした。全て逮捕した老女によるものです。何故、あのような仕掛けを用意する必要があったのかは分かりません。老女に聞くしかないでしょう。」
長「ご苦労だったね。変質的な老女に惑わされた悪魔祓いと言ったところかねぇ。」ニヤニヤ
主「何か?」
長「(主人公の名前)君はもてるからね。」
主「あのような老女に好かれても、嬉しくありません。」
長「もてるついでに、変質的な老女から詳しい話を聞いてもらえないだろうか。」
主「私の仕事とは思えませんが?」
長「君が最適だと思うんだ。君になら何だって話してくれるはずだよ。だって、好かれてるんだし。」
主「はぁ…仕掛けを用意した意図を聞き出せば良いのですか?」
長「できたらでいいんだけどさぁ、余罪があるかも知れないから、追求して欲しいかなぁ。あーでも、君には無理かなぁ?」
主「無理?そんなことは!」
長「やってみなければ分からないんでしょ?じゃあ、よろしくね~。」
主「く…乗せられた…。」

 「お前には無理」と言われるのが何より気に入らない。
 いつも過剰反応してしまう。他人に何が分かる?

監獄

主 「さっき逮捕した老女に用がある。」
看守「老女?そんなのはいないぞ?」
主 「???そんなはずはない。」
看守「今日ぶち込まれたのは、ゲロ臭いオヤジと、セクシーな女だけだ。」
主 「………両方会わせてくれ。」
看守「いいけど、女に手出すなよ?面倒ごとは御免だからな?最近、上がうるさいんだよ。」
主 「面倒はかけない。約束する。」

ゲロ臭いオヤジ

大いびきをかいて寝ている。
ゆすっても、つねっても、ひっぱたいても起きない。

主「…。」

セクシーな女

主「君は…。」
女「久しぶりね。」
主「すぐに釈放します。」
女「待って。」
主「隣国の女王を監禁なんてしてたら、国同士の問題に発展する。」
女「はぁ…歳はとりたくないものね。国のことを第一に考えるなんて。」
主「貴女は国のことを第一に考えて下さい。こんな無茶をして。」
女「あなたに会いたかったの。」
主「…。」
女「大丈夫、あの看守以外気づいてないから。みんなオバーチャンだと思ってるわ。」
主「あの看守から漏れたらどうするんです?」
女「そのときは仕方ないわね。まあ、何とでもするわ。それより、こっちへ来て。」
主「…。」
女「来なさい。」
主「はい…。」
女「もてるのに、奥手なところは変わってないのね。いいえ、もてるから、奥手でもいいのかしら?」
主「興味がないんですよ。基本的に。」
女「私のことも?」
主「いや…。」
女「嬉しい。」
主「私をおびき出すために、あのような面倒な仕掛けを作ったんですか?」
女「ねぇ、二人でいる間は、身分なんて気にしないで、ただの男と女になりましょうよ。ね?お願い。」
主「分かった…。全部君の仕業か?」
女「そうよ。私のこと、よく知っているでしょう?どういう魔法が得意なのか。」
主「悪趣味なところは相変わらずなんだな。」
女「ひどい。私には最高の趣味なのに。」
主「そうだった。死霊術の国に生まれれば仕方ないか。」
女「あのころの、死体のように甘~い記憶を思い出すために、思い出話がしたいの。いいでしょう?」
主「それは少し待ってくれ。色々と聞かなければならないことがある。」
女「もう。」
主「あの家で私と会えばそれで解決した話なんじゃないのか?わざわざ檻に入れられる必要はないだろ?」
女「この国で働いてるのに、この国のことをよく知らないのね。」
主「というと?」
女「魔法の監視が届くからダメなの。普通の家は。この監獄じゃないとダメなのよ。」
女「この監獄じゃないと完璧な細工ができないの。」
主「細工?」
女「今日、ここに入れられたのは私だけ?」
主「よっぱらいがもうひとり…。もしかして、あれは。」
女「そうよ。私の従者。」
主「あれもカムフラージュなのか?」
女「彼女は結界を張るのが上手なの。飛びぬけてね。」
主「あの汚い中年男性は、本当は女性なのか…。結界を張るって、そこまでして?」
女「そう、だから安心して。ゆっくりお話などをしましょう?」
主「他にもこの監獄のような場所はあるのか?」
女「知らないわ。他には。…ねーえ?」

女は主人公の顔をやさしく愛おしそうに撫で回す。
主人公はやさしく手を重ねる。

主「あとふたつ聞きたい。」
女「いいけど、早くして?」
主「あの家で、私に全てを説明して、共謀するという選択肢はなかったのか?」
女「あなたに人を欺くことができるの?誰よりも正義感の強いあなたに?」
主「たしかに…私は同意しなかっただろうな…。」

女はもう片方の手も主人公の顔にあてがう。

主「さ、最後の質問…。」
女「なぁに?」
主「地下室で、背後から接近する君に私が気づかなかったら、どうするつもりだった?」
女「そんなこと、あるわけないじゃない。」
主「そこまで計算してたのか…。」

鉄格子をはさんで、二人の顔が接近する。
意味深な時間の空白。

主「学長は知ってたのかな…。」

主人公が天井に向かってつぶやく。
女はフフっと小さく笑う。

女「久しぶりにゆっくりお話ができるわね。」
主「思い出話がしたいって言ってたか。」
女「ええ。それもあるし、まだあなたの生い立ちを知らないことに気がついたの。」
主「生い立ちか…ん?そのために、こんなリスクを冒して?」
女「私にとっては、とても重要なことよ。」
女「誰にも話していないみたいね。あなたの、お・い・た・ち。」
主「正確には、一人知ってる。」
女「え?誰?ずるい!」
主「ずるいって…分かった。君にはきちんと話しておくよ。」
女「ほんと?嬉しい!」

 魔術大学を卒業して10年が過ぎている。
 彼女の笑顔は、あの頃と少しも変わらない。

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